Illustratorのスウォッチパネル、なんとなく使っているけど「色を登録しておく場所」くらいの認識で止まっていないだろうか。
実は使い方次第で、カラー修正の手間が激減したり、クライアントへの配色管理がラクになったりする、かなり実用的な機能だ。今回は初心者が「これ知ってたらよかった」と感じるポイントを実務目線で紹介する。
スウォッチの基本:「ただの色保存」じゃない
スウォッチとは、色・パターン・グラデーションを登録・管理するための機能。
単に色を保存するだけでなく、「グローバルカラー」として登録すると、登録した色を一か所変えるだけで、ドキュメント内の全オブジェクトの色が一括更新される。これが実務で本当に便利。
NOTE
スウォッチパネルは「ウィンドウ」→「スウォッチ」から開ける。初めて使う人はまずここから。
実務で使える活用術5選
1. グローバルカラーで「色の一括変更」を制する
スウォッチに色を登録するとき、「グローバル」にチェックを入れるだけで設定できる。
グローバルカラーの色スウォッチをダブルクリックして色を変更すると、そのスウォッチを使っているオブジェクト全部に反映される。
たとえばブランドカラーをグローバルカラーで管理しておけば、「やっぱりもう少し青みを足して」という指示が来ても、1か所変えるだけで終わる。
ブランドカラー・メインカラー・アクセントカラーはグローバルカラーで登録しておくのが実務の基本。毎回スポイトで色拾う手間がなくなる。
2. スウォッチグループで配色を整理する
スウォッチはグループ(フォルダ)で整理できる。パンフレット用・Web用・修正案Aなど、プロジェクト別に分けておくと作業が格段にスムーズになる。
グループ化の方法:スウォッチパネルの右上メニュー →「スウォッチグループ...」→ グループ名を入力。
NOTE
スウォッチグループはAIファイルに保存されるので、同じドキュメントを扱うチームメンバーにそのまま共有できる。チーム制作での色統一に便利。
3. カラーガイドと組み合わせて配色を展開する
「ウィンドウ」→「カラーガイド」を開くと、選択中の色を基準に補色・類似色・トライアドなどの配色案を自動で提案してくれる。
気に入った配色案をそのままスウォッチグループとして保存できるので、「配色を何パターか試したい」ときに重宝する。
NOTE
カラーガイドで提案される配色は参考程度に。最終的にはブランドの方向性に合わせて調整する必要がある。
4. スウォッチライブラリを活用する
Illustratorには最初から大量のスウォッチライブラリが内蔵されている。「スウォッチパネル」左下のライブラリアイコンから開ける。
DICやPANTONEのカラーブックも(バージョンによっては)ここから参照できる。印刷で特色を指定するときに役立つ。
NOTE
ライブラリから選んだ色は、そのまま使うとドキュメントのスウォッチには自動登録されない。使いたい色は都度スウォッチパネルにドラッグして追加しておこう。
5. スウォッチをAIファイルとは別に書き出す・読み込む
スウォッチパネルのメニューから「スウォッチライブラリを保存...」を選ぶと、スウォッチだけを独立したAIファイルとして書き出せる。
チームで同じブランドカラーセットを使い回したいとき、このファイルを共有するだけでOKだ。
会社やクライアントごとにスウォッチファイルを作っておくと、新しいドキュメントを開くたびに色を設定し直す手間がなくなる。
ちょっとしたコツ:名前をつけておく
スウォッチに「Brand-Blue」「Accent-Orange」などの名前をつけておくと、スポイトで色を拾い直す必要なく、名前で色を管理できる。
クライアントに「ブランドカラーの数値は?」と聞かれたときも、スウォッチをダブルクリックするだけで即確認できる。
スウォッチを「色の保管庫」として使うだけではもったいない。
- グローバルカラーで一括変更
ブランドカラーは必ずグローバルで登録する
- グループで整理する
プロジェクト・用途別に分けると作業効率が上がる
- カラーガイドと組み合わせる
配色展開をスウォッチに保存しておける
- ファイルで書き出し・共有
チームや複数案件で同じ色セットを使い回せる
配色に迷ったときは、カラーパレット生成ツールで組み合わせを試してみるのもおすすめです。
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