印刷会社に冊子を発注するとき、必ず聞かれるのが「綴じ方はどうされますか?」という質問。パンフレット・会社案内・同人誌……用途によって正解が変わります。
主要な綴じ方は3種類。それぞれの特徴を把握しておけば、迷わず選べるようになります。
中綴じ(なかとじ)
用紙を重ねて、背の部分をホチキス(針金)で留める製本方法です。
雑誌やパンフレットでよく見かけるタイプ。ページを開いたとき完全に平らに開くのが最大の特徴で、見開きデザインが生きます。
向いているもの:フライヤー感覚の小冊子、イベントパンフレット、同人誌(薄め)、会社案内
条件・注意点:
- ページ数は4の倍数にする必要がある(8・12・16・20…ページ)
- 厚みに限界がある。目安は40〜48ページまで。それ以上になると針が通らなくなる
- 一番コストが安い
NOTE
中綴じは「ページ数が4の倍数」というルールを忘れがちです。台割を作る段階で意識しておかないと、後からページが余ったり足りなかったりします。
無線綴じ(むせんとじ)
折り丁を重ねて、背に糊(のり)をつけて固める製本方法です。
文庫本・テキスト・ガイドブックなどに使われている、あの形。背表紙が出るので本らしい見た目になります。
向いているもの:会社案内(厚め)、カタログ、教材・マニュアル、報告書
条件・注意点:
- ページ数の制限がほぼない(多ページに対応できる)
- 完全には開かないので、見開きデザインを入れるときは注意(のどが隠れる)
- 中綴じより少しコストが高い
見開きで使う写真やデザインがある場合、「のど(背に近い部分)」に重要な要素を置かないようにしましょう。糊で固まっている部分が見えにくくなります。
平綴じ(ひらとじ)
重ねた用紙の端(背から少し離れた位置)をホチキスや糊で留める製本方法です。
学校のプリントや資料冊子でよく見るタイプ。製本テープで背を覆うことも多いです。
向いているもの:社内資料、報告書、テスト冊子、簡易マニュアル
条件・注意点:
- ページ数が多くても対応できる
- 完全には開かない(中綴じより開きが悪い)
- 見た目の印象は簡易的になりやすい
NOTE
平綴じは「お金をかけない資料系」に向いています。商業印刷物や配布物に使うと少し安っぽく見えてしまうことがあるので、用途に合わせて判断を。
結局どれを選べばいい?
| 条件 | おすすめ |
|---|---|
| ページ数が少ない(〜48P)、開きやすさ重視 | 中綴じ |
| ページ数が多い、本らしい見た目にしたい | 無線綴じ |
| コスト最優先、社内資料 | 平綴じ |
| 見開きデザインを生かしたい | 中綴じ |
| 写真集・カタログで厚みが必要 | 無線綴じ |
印刷会社によっては「糸綴じ(いととじ)」や「コプト綴じ」などの特殊製本も対応していますが、まず上の3つを覚えておけば通常の案件は対応できます。
台割の作り方については台割とは?冊子制作の基本をわかりやすく解説も参考にどうぞ。
冊子の綴じ方は用途とページ数で選ぶ。迷ったら中綴じか無線綴じの二択。
- 中綴じ
48ページまで・見開き重視・コスト安
- 無線綴じ
ページ数多め・本らしい見た目・のどに注意
- 平綴じ
社内資料など簡易冊子向き
面付けや台割も絡む冊子制作は、事前に構成を整理しておくとスムーズです。