読みやすい文字サイズって何pt?媒体別の基準と決め方を解説

「文字サイズ、何ptにすればいい?」——これ、デザインを始めたばかりの人が一番迷うことのひとつだと思う。

なんとなく「12ptくらいかな」と設定しても、印刷したら小さすぎた。逆にWebで同じサイズにしたらでかすぎた。そういう失敗、誰でも一度はやる。

文字サイズは媒体によって基準が違う。この記事でまとめて整理しておこう。

そもそも「読みやすさ」を決める要素は文字サイズだけじゃない

文字の読みやすさは、サイズ・行間・フォントの種類・コントラストの4つが組み合わさって決まる。

サイズだけ合わせても、行間が詰まっていたり、薄いグレーの文字を白背景に置いたりすると読みにくい。まずこれを前提に持っておくと、数値選びがぐっとラクになる。

NOTE

サイズの単位は「pt(ポイント)」「px(ピクセル)」「mm」と複数ある。印刷はpt・mm、WebはpxやremやVWなど。混同しないように注意。

印刷物の文字サイズ基準

本文:8〜13pt が目安

チラシ・パンフレット・冊子など、読ませる本文テキストの基本はこのあたり。

用途 推奨サイズ
チラシ本文10〜12pt
冊子・パンフ本文9〜11pt
名刺の氏名10〜14pt
キャプション・注釈7〜8pt
高齢者向け媒体14pt以上

NOTE

印刷業界での「1pt = 約0.353mm」。10ptは約3.5mm。実際に印刷してみると想像より小さく感じることが多いので、試し印刷は必ずやること。

見出しは本文の1.5〜2倍を目安に

見出しと本文のコントラストがないと、どこが区切りかわからなくなる。本文10ptなら見出しは15〜20ptあたりが自然。

見出しと本文のサイズ差は「最低でも4pt以上」。それ以下だと差がほとんど見えない。

Webの文字サイズ基準

本文:14〜18px が現在の主流

スマホ表示を前提にすると、14px以下の本文はかなり読みにくく感じる。16〜18pxが現在もっとも多く使われているサイズ感。

要素 推奨サイズ
本文15〜18px
小さめの補足テキスト12〜13px
見出し(h2)22〜28px
ナビゲーション14〜16px

NOTE

CSSでは絶対値のpxより、相対値のrememを使うことが多い。1rem = 16px(ブラウザのデフォルト設定)を基準に考えると設計しやすい。

サイズを「決める」手順

感覚でバラバラに設定するのではなく、以下の順番で決めると整いやすい。

  1. 本文サイズを先に決める(媒体と読者層から基準値を選ぶ)
  2. 見出しのサイズを本文比で決める(1.5倍・2倍など比率で設定)
  3. 小見出し・注釈などをその間に落とし込む
  4. 行間を文字サイズの1.5〜1.75倍に設定する

この順番で決めると、サイズに一貫したリズムが生まれる。

「サイズのバリエーションは3〜4段階まで」に絞るのが鉄則。あれもこれもと増やすと、メリハリではなく混乱になる。

よくある失敗パターン

「モニターで見て決めて、印刷したら小さかった」 画面の解像度と印刷の物理的なサイズは別物。必ず実寸で確認する。

「全部同じサイズにして、どこを読めばいいかわからなくなった」 サイズに差をつけることが、読み手への「案内」になる。

「スマホのことを考えずにPCで文字サイズを決めた」 Webは必ずスマホでの見え方を最初に確認する習慣をつけよう。

文字サイズは「媒体と読者層」から逆算して決める。

  1. 印刷の本文は8〜13pt

    高齢者向けや名刺は用途に応じて調整

  2. Webの本文は15〜18px

    スマホ表示を前提に設定する

  3. 本文から先に決める

    見出しは本文の1.5〜2倍比率で設定

  4. 行間も忘れずに

    文字サイズの1.5〜1.75倍が読みやすさの基準

jun

グラフィックデザイナー歴8年。印刷・広告・パッケージを中心に活動。制作現場で感じた「ちょっとした不便」を解消するツールを作り、このサイトで公開しています。